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第51条税理士業務を行う弁護士等

弁護士は、所属弁護士会を経て、国税局長に通知することにより、その国税局の管轄区域内において、随時、税理士業務を行うことができる。
2 前項の規定により税理士業務を行う弁護士は、税理士業務を行う範囲において、第1条、第30条、第31条、第33条から第38条まで、第41条から第41条の3まで、第43条前段、第44条から第46条まで(これらの規定中税理士業務の禁止の処分に関する部分を除く。)、第47条、第48条、第54条及び第55条の規定の適用については、税理士とみなす。この場合において、第33条第3項及び第33条の2第3項中「税理士である旨その他財務省令で定める事項」とあるのは、「第51条第1項の規定による通知をした弁護士である旨及び同条第3項の規定による通知をした弁護士法人の業務として同項の業務を行う場合にはその法人の名称」とする。 3 弁護士法人(弁護士法に規定する社員の全員が、第1項の規定により国税局長に通知している法人に限る。)は、所属弁護士会を経て、国税局長に通知することにより、その国税局の管轄区域内において、随時、税理士業務を行うことができる。 4 前項の規定により税理士業務を行う弁護士法人は、税理士業務を行う範囲において、第33条、第33条の2、第48条の16(第39条の規定を準用する部分を除く。)、第48条の20(税理士法人に対する解散の命令に関する部分を除く。)、第54条及び第55条の規定の適用については、税理士法人とみなす。

弁護士は、弁護士法3条2項の規定により、「当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる」と定められている。
それにより弁護士は、弁護士の資格のまま税理士業務を行う場合に、税理士法上の規定の適用は受けないこととなる。このような事態を放置することは、税務行政上適当ではないので、弁護士が税理士業務を行う場合には、その弁護士の所属弁護士会を経て、国税局長に、その旨を通知しなければならないものとし、その通知をしてはじめて、その国税局管内において、随時、税理士業務を行うことができるものとしたものである。

弁護士が国税局長に通知して行う税理士業務は、弁護士法による弁護士の事務として行うものであり、その業務について弁護士法の適用があることはいうまでもなく、そのうち税理士業務に係る業務を営む限りにおいて税理士とみなされて、税理士法の規定が適用される。 上記の通知弁護士については、以下の規定が適用される。
①税理士の使命(法1)
②税務代理の権限の明示(法30)
③特別の委任を要する事項(法31)
④署名押印の義務(法33)
⑤計算事項、審査事項等を記載した書面の添付(法33の2)
⑥調査の通知(法34)
⑦意見の聴取(法35)
⑧脱税相談等の禁止(法36)
⑨信用失墜行為の禁止(法37)
⑩非税理士に対する名義貸しの禁止(法37の2)
⑪秘密を守る義務(法38)
⑫帳簿作成の義務(法41)
⑬使用人等に対する監督義務(法41の2)
⑭助言義務(法41の3)
⑮業務の停止(法43前段)
⑯懲戒の種類(法44)
⑰脱税相談等をした場合の懲戒(法45)
⑱一般の懲戒(法46)
⑲懲戒の手続等(法47)
⑳懲戒処分の公告(法48)
㉑税理士の使用人等の秘密を守る義務(法54)
㉒監督上の措置(法55)
ただし、法44条、法45条、法46条については、税理士業務の禁止の処分に関する部分は除かれる。

平成13年6月1日に成立した「弁護士法の一部を改正する法律」により、弁護士についても弁護士法人の設立が可能となり、弁護士法人は、弁護士と同様、当然に弁理士及び税理士の事務を行うことができることとされたことを受けて、平成13年の税理士法の改正において、弁護士法人についても随時、税理士業務を行うことができるものとして、いわゆる通知弁護士法人制度が定められた。 弁護士法人については、税理士会に入会することなく、所属弁護士会を経て国税局長に通知することにより、その国税局の管轄区域内において、随時、税理士業務を行うことができることとなる。 なお、弁護士法人の通知については、弁護士法人が国税局長に通知するだけでなく、その法人の社員(弁護士)全員が、法51条1項の通知をしなければならない(基通51-1)。 通知弁護士法人については、税理士業務に係る業務を営む限りにおいて税理士法人とみなされて、法1条、法30条、法31条、法33条、法33条の2、法34条、法35条、法36条、法37条、法37の2、法41条、法41条の2、法41条の3、法48条の20、法54条、法55条の規定が適用される。ただし、法48条の20の解散の命令に関する部分は除かれる。