5 章の 2

第48条の7登記

税理士法人は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2 前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

税理士法人は、私法上及び公法上の権利義務の主体であるから、その存在、組織内容等を登記により債権者等の利害関係者に公示することにより、取引の安全を図る必要がある。このため、税理士法人については、政令で定めるところにより、登記をしなければならず、この場合、組合等登記令(昭和39年3月23日政令第29号)に基づいて登記を行うこととされている(基通48の7-1)。

登記事項

税理士法人の登記事項は、次のとおりとされている(組合等登記令2条)。
① 目的及び業務
② 名称
③ 事務所の所在場所(従たる事務所を含む。)
④ 代表権を有する者の氏名、住所及び資格
⑤ 存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
⑥ 社員(税理士法人を代表すべき社員を除く。)の氏名及び住所
⑦ 合併の公告の方法についての定めがあるときは、その定め
⑧ 電子公告を合併の公告の方法とする旨の定めがあるときは、電子公告関係事項

◇主な登記における手続
税理士法人の主な登記における手続は次のとおりである。なお、それぞれの登記に係る申請期限や申告書に添付する書類等についても組合等登記令に定められている。
① 設立の登記
② 従たる事務所の新設の登記
③ 事務所の移転の登記
④ 登記事項の変更の登記
⑤ 合併の登記
⑥ 清算結了の登記

従たる事務所の新設の登記

税理士法人については、複数事務所の設置は禁止されておらず、また、その事務所も主たる事務所の区域に限定されていない。
税理士法人は、成立後に従たる事務所を設けたときは、主たる事務所の所在地に2週間以内に登記し、3週間以内にその従たる事務所の所在地においても登記をしなければならない(組合等登記令11①三)。また、税理士法人は、従たる事務所を設置し、その所在地において登記したときに、当然、その区域の税理士会の会員となる(法49条の6④)。
なお、税理士法人は複数の区域の税理士会の会員となることができるが、社員税理士は、常駐義務の関係から、複数の税理士会の会員になれない。

【参考】

【国会議事録(抄)】平成13年4月10日 参議院大蔵委員会
谷川秀善(自由民主党)
(中略)
この改正案では従たる事務所が認められているようでございます。その辺のところは税理士会とうまく話がついたんでしょうか。なぜこの従たる事務所を認めたのか、お伺いいたしたい。

尾原榮夫政府参考人(財務省主税局長)
今回、税理士法人について従たる事務所の設置を認めているわけでございます。
その理由でございますが、今回の法人化のねらいといいますのは、より高度なサービスを納税者に提供するということでございます。そうしますと、そのようなサービスはなるべく幅広く利用できる機会を確保していくということが大切でございますし、制度創設の趣旨にかなうわけでございまして、そういう観点から従たる事務所の設置も認めているわけでございます。なお、監査法人あるいは特許業務法人でございましょうか、そういう法人にございましても従たる事務所の設置を認めているのが通例であるということも勘案したわけでございます。