5 章の 2

第48条の5業務の範囲

税理士法人は、税理士業務を行うほか、定款で定めるところにより、第2条第2項の業務その他これに準ずるものとして財務省令で定める業務の全部又は一部を行うことができる。

第48条の6業務の範囲

前条に規定するもののほか、税理士法人は、第2条の2第1項の規定により税理士が処理することができる事務を当該税理士法人の社員又は使用人である税理士(以下この条及び第48条の20第4項において「社員等」という。)に行わせる事務の委託を受けることができる。この場合において、当該税理士法人は、委託者に、当該税理士法人の社員等のうちからその補佐人を選任させなければならない。

税理士法人の業務範囲は、次のようになるが、①の税理士業務は、その設立目的から当然に行う業務となる。
また、②~④は、定款に記載がなければ、その業務を行うことができない。
① 法2条1項規定の税理士業務(税務代理、税務書類の作成、税務相談)
② 法2条2項規定の税理士業務に付随して行う財務書類の作成、会計帳簿の記帳代行その他財務に関する業務(他の法律で制限されているものを除く)
③ 規則21条規定の税理士業務に付随しないで行う財務書類の作成、会計帳簿の記帳代行その他財務に関する業務(他の法律で制限されているものを除く)
④ 法2条の2第1項規定の補佐人事務の受託業務
なお、税理士法人は補佐人として陳述する事務の受任主体となる一方で、税理士法人自体はこの補佐人とはならず 、その税理士法人の自然人たる税理士が補佐人となる。

財務に関する業務

財務に関する業務は、他の法律においてその事務を業として行うことが制限されているものを除くが、「税理士業務に付随して行う業務」には、コンサルタント業務や他の法令の規定により税理士が業として行える業務(例:社会保険労務士業務(社会保険労務士法27ただし書き))をいい、「税理士業務に付随しないで行う業務」には、現物出資財産等の価額証明業務(会社法33⑩三)や会計参与業務(会社法333、374)、納税義務のない公益法人の会計業務などをいうと限定的に解されている。
これらの業務のうち、会計参与業務は、税理士法人が受託し、社員の中から職務執行者を選任して行うこととなる。

補佐人業務

法2条の2第1項の規定により、租税に関する事項について補佐人として行うことができる業務は、税理士法人が受託し、委託者に、税理士法人の社員たる税理士又は所属税理士のうちからその補佐人を選任させなければならない(法48の6)。
この規定は、租税に関する事項についての訴訟における補佐人は、税理士法人がそれらになるわけでなく、委託者から「社員等に行わせる事務の委託」を受け、自然人たる社員税理士や所属税理士を補佐人に選任させるものであることを明らかにしたものである。

不動産管理業等

個人たる税理士が行い得る不動産管理業等の周辺業務は、法48条の2の立法趣旨及び業務範囲を限定した法48条の5の規定により税理士法人が行うことはできない。

有限責任事業組合(LLP)

法2条1項に規定する業務(税理士業務)は、有限責任事業組合契約に関する法律(LLP法)において「その性質上組合員の責任の限度を出資の価額とすることが適当でない業務」(LLP法7①一LLP法施行令1七)として規定されている。
したがって、有限責任事業組合(LLP)では税理士業務は行えない。