5 章の 2

第48条の18解散

税理士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。
一 定款に定める理由の発生
二 総社員の同意
三 他の税理士法人との合併
四 破産手続開始の決定
五 解散を命ずる裁判
六 第48条の20第1項の規定による解散の命令 2 税理士法人は、前項の規定による場合のほか、社員が1人になり、そのなつた日から引き続き6月間その社員が2人以上にならなかつた場合においても、その6月を経過した時に解散する。 3 税理士法人は、第1項第3号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から2週間以内に、その旨を、本店所在地の税理士会を経由して、日本税理士会連合会に届け出なければならない。

第48条の18の2裁判所による監督

税理士法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する
2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。 3 税理士法人の解散及び清算を監督する裁判所は、財務大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。 4 財務大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

第48条の18の3清算結了の届出

清算が結了したときは、清算人は、その旨を日本税理士会連合会に届け出なければならない。

第48条の18の4解散及び清算の監督に関する事件の管轄

税理士法人の解散及び清算の監督に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

第48条の18の5検査役の選任

裁判所は、税理士法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2 前項の検査役の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。 3 裁判所は、第1項の検査役を選任した場合には、税理士法人が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該税理士法人及び検査役の陳述を聴かなければならない。

税理士法人の解散

税理士法人の解散は、財務大臣による解散命令が解散事由とされていること等の特殊性から、会社法641条(解散の事由)は準用されておらず、法48条の18第1項に規定される次の理由によって解散することとされている。
① 定款に定める理由の発生(例えば、存続期間の満了、特定社員の死亡等)
② 総社員の同意
③ 他の税理士法人との合併
④ 破産
⑤ 解散を命じる裁判
これは、税理士法人が期待された社会的任務を果たさず公益を害するに至ったときに、非訟事件手続によって法人格を剥奪する解散の命令(法48の21②、会社法824準用)と、税理士法人が自治的能力を喪失する等、やむを得ない事由があるときの社員の訴えによる(法48の21⑤、会社法833②準用)解散を命ずる裁判がある。

⑥ 法48条の20第1項に規定する解散の命令
この解散の命令は、税理士法人は準則主義により設立されているが、設立後、税理士法人の違法行為があった場合や運営が著しく不当と認められるときには、財務大臣が解散を命じることができることとされている。

社員が一人になったとき

税理士法人は、税理士業務を組織的に行うことを目的として、税理士が共同して設立した法人であることから、上記の解散理由のほかに、社員が1人になり、そのなった日から引き続き6か月間その社員が2人以上にならなかった場合においても、その6か月を経過したときに解散することとなる。 これは、継続的な関与を主とする税理士業務において、社員が1人となったことをもって即解散とすることは、委嘱者である納税義務者の保護に欠ける面があり、むしろ社員が再び2人以上となることで、その法人が存続する方が社会全体の利益にも合致すると認められることを考慮した措置である。
この規定を裏返して、税理士法人は2人以上の税理士によって設立する必要があることが明らかにされている。

解散の届出・登記

税理士法人は、合併及び破産手続開始の決定の場合を除き、2週間以内に、主たる事務所の所在地において、解散の登記をしなければならない(組合等登記令7条)。
また、他の税理士法人との合併以外の理由により解散した場合には、解散の日から2週間以内に、その旨を本店所在地の税理士会を経由して、日本税理士会連合会に届け出なければならない。
なお、税理士法人は、解散した時に、当然、所属税理士会を退会する(法49の6⑧)。

清算手続・登記・結了

解散した後の手続である清算の方法については、会社法の規定が基本的に準用され(法48の21②)、合名会社に準じて法定清算を原則として、一定の要件の下に任意清算が認められる。
清算が結了したときは、清算人は、清算結了の登記(組合等登記令10)後、速やかにその旨を解散した税理士法人の所在地の税理士会を経由して、日本税理士会連合会に届け出なければならない。
税理士法人は解散した後においても、ただちには消滅せず、清算手続により事後処理(清算)を行い清算結了の登記が済んだときに完全に消滅することになる。なお、解散後は、清算だけを存在の目的としているため、その権利能力は清算の目的の範囲内に限られる(法48の21②、会社法645準用)。