4

第31条特別の委任を要する事項

税理士は、税務代理をする場合において、次の行為をするときは、特別の委任を受けなければならない。
一 不服申立ての取下げ 二 代理人の選任

不服申立ては、納税義務者が自ら申告を通じて確定した租税債務等を税務官公署が補正するために行った更正決定等の課税処分等に不服があるときに行うものであり、その取下げは、納税義務者の利害に極めて大きな影響を与えるものである。また、納税義務者の依頼を受けている税理士が、第三者を代理人(復代理人)に選定した場合、その代理人が行った法律行為の効果は納税義務者に帰属することとなる。 税理士は、税務代理をする場合において、①不服申立ての取下げ、②代理人の選任といった納税義務者の利害に重大な影響を及ぼす事項を行うときは、依頼人である納税義務者本人の特別の委任を受けなければならないとされている。 ここでいう「特別の委任」とは、当該行為を具体的に行う場合の個別的な委任をいう(基通31-1)。

税務代理権限証書との関係

税理士が税務代理をする場合には、法30条の規定によりその権限を有することを証する書面(税務代理権限証書)の提出が義務付けられているところであるが、特に納税者の利害に重大な影響を及ぼす事項については、その提出とは別に、委任状の形式を具備した「特別の委任を受けたことを証する書面」を提出しなければならない。

【参考】

共同代理(直接委嘱)、復代理(特別の委任)