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第37条の2非税理士に対する名義貸しの禁止

税理士は、第52条又は第53条第1項から第3項までの規定に違反する者に自己の名義を利用させてはならない。

非税理士(いわゆる「にせ税理士」)が作成した税務書類に、税理士が署名押印するなどしてその行為を幇助する名義貸しが判明した場合には、従前から税理士制度を形骸化しかねず、税理士一般の信用や品位を害する行為(法37)として懲戒処分(法46)に処するほか、法52条(税理士業務の制限)違反(幇助犯)として逮捕・起訴により対応することとされていた。平成26年の法改正での報酬のある公職に就いた場合の税理士業務の停止規定等の見直しによる税理士の職域の拡大に併せて、新たに非税理士に対する名義貸しの禁止規定及びその違反に対する罰則規定が設けられた(法37の2、59①二、63)(図表「名義貸しの禁止」)。これらの規定は、税理士法人にも準用されている(法48の16)。

懲戒罰則との関係

税理士がこの規定に違反したときは、一般の懲戒(法46)の適用を受けるほか、2年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる(法59①二)。 また、平成26年の法改正において、「両罰規定」の対象となる行為に、名義貸しの違反行為が追加された(法63)。すなわち、事業主である法人又は個人の業務に関し、その法人の代表者又は法人若しくは個人の使用人等が、法37条の2(法48条の16において準用する場合を含む。)の規定に違反する行為をした場合に、その行為者を罰するほか、事業主である法人又は個人に対しても100万円以下の罰金刑を科すこととされた。

名義貸しの禁止(第37条・37条の2)

参考事例①税理士業務を停止されている税理士への名義貸し(法37)

税理士業務を停止されている税理士への名義貸し(法37)

※1 業務停止期間中の税理士に名義貸しを行った場合は、法46の規定により法44に規定する懲戒に処せられる。
※2 法43、45、46の規定により税理士業務停止期間中の税理士がその処分等に違反して税理士業務を行った場合は、
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる(法60二、三)。

参考事例②非税理士に対する名義貸し(法37の2)

非税理士に対する名義貸し(法37の2)

※1 非税理士に名義貸しを行った場合は、法46の規定により法44に規定する懲戒処分に加え、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる(法59①二)。
※2 非税理士(法52)が税理士業務を行った場合は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる(法59①四)。

参考事例③報酬のある公職(法43非該当)に就いた税理士から非税理士に対する名義貸し(法37の2)

報酬のある公職(法43非該当)に就いた税理士から非税理士に対する名義貸し(法37の2)

※1 非税理士に名義貸しを行った場合は、法46の規定により法44に規定する懲戒処分に加え、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる(法59①二)。
※2 非税理士(法52)が税理士業務を行った場合は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる(法59①四)。