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第7条・第8条試験科目の一部の免除等

第7条
税理士試験において試験科目のうちの一部の科目について政令で定める基準以上の成績を得た者に対しては、その申請により、その後に行われる税理士試験において当該科目の試験を免除する。 2 税法に属する科目その他財務省令で定めるもの(以下この項及び次条第1項第1号において「税法に属する科目等」という。)に関する研究により修士の学位(学校教育法第104条に規定する学位をいう。次項及び次条第1項において同じ。)又は同法第104条第1項に規定する文部科学大臣の定める学位で財務省令で定めるものを授与された者で税理士試験において税法に属する科目のいずれか1科目について政令で定める基準以上の成績を得た者が、当該研究が税法に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、試験科目のうちの当該1科目以外の税法に属する科目について、前項に規定する政令で定める基準以上の成績を得たものとみなす。 3 会計学に属する科目その他財務省令で定めるもの(以下この項及び次条第1項第2号において「会計学に属する科目等」という。)に関する研究により修士の学位又は学校教育法第104条第1項に規定する文部科学大臣の定める学位で財務省令で定めるものを授与された者で税理士試験において会計学に属する科目のいずれか1科目について政令で定める基準以上の成績を得た者が、当該研究が会計学に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、試験科目のうちの当該1科目以外の会計学に属する科目について、第1項に規定する政令で定める基準以上の成績を得たものとみなす。 4 税理士試験の試験科目であつた科目のうち試験科目でなくなつたものについて第1項に規定する成績を得た者については、当該科目は、前条第1号に掲げられている試験科目とみなす。 5 第2項及び第3項に規定する国税審議会の認定の手続については、財務省令で定める。
第8条
次の各号のいずれかに該当する者に対しては、その申請により、税理士試験において当該各号に掲げる科目の試験を免除する。 一 大学等(学校教育法の規定による大学若しくは高等専門学校又は同法第104条第4項第2号に規定する大学若しくは大学院に相当する教育を行う課程が置かれる教育施設をいう。次号において同じ。)において税法に属する科目等の教授、准教授又は講師の職にあつた期間が通算して3年以上になる者及び税法に属する科目等に関する研究により博士の学位を授与された者については、税法に属する科目
二 大学等において会計学に属する科目等の教授、准教授又は講師の職にあつた期間が通算して3年以上になる者及び会計学に属する科目等に関する研究により博士の学位を授与された者については、会計学に属する科目
三 公認会計士法第3条に規定する公認会計士試験に合格した者又は同法第10条第2項の規定により公認会計士試験の論文式による試験において会計学の科目について公認会計士・監査審査会が相当と認める成績を得た者については、会計学に属する科目
四 官公署における事務のうち所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税若しくは酒税の賦課又はこれらの国税に関する法律の立案に関する事務に従事した期間が通算して10年以上になる者については、税法に属する科目のうち国税に関するもの
五 官公署における国税に関する事務のうち前号に規定する事務以外の事務に従事した期間が通算して15年以上になる者については、税法に属する科目のうち国税に関するもの
六 官公署における事務のうち道府県民税(都民税を含む。)、市町村民税(特別区民税を含む。)、事業税若しくは固定資産税の賦課又はこれらの地方税に関する法律の立案に関する事務に従事した期間が通算して10年以上になる者については、税法に属する科目のうち地方税に関するもの
七 官公署における地方税に関する事務のうち前号に規定する事務以外の事務に従事した期間が通算して15年以上になる者については、税法に属する科目のうち地方税に関するもの
八 第6号に規定する事務に従事した期間が通算して15年以上になる者については、税法に属する科目
九 第7号に規定する事務に従事した期間が通算して20年以上になる者については、税法に属する科目
十 次に掲げる者で、官公署における国税若しくは地方税に関する事務を管理し、若しくは監督することを職務とする職又は国税若しくは地方税に関する高度の知識若しくは経験を必要とする事務を処理することを職務とする職として財務省令で定めるものに在職した期間が通算して5年以上になるもののうち、国税審議会の指定した研修(財務省令で定める要件を満たす研修のうち、国税審議会が税理士試験の試験科目のうち会計学に属する科目について前条第1項に規定する成績を得た者が有する学識と同程度のものを習得することができるものと認めて指定したものをいう。)を修了した者については、会計学に属する科目
イ 第4号から第6号までに規定する事務に従事した期間が通算して23年以上になる者 ロ 第7号に規定する事務に従事した期間が通算して28年以上になる者 ハ イに規定する期間を通算した年数の23分の28に相当する年数とロに規定する期間を通算した年数とを合計した年数が28年以上になる者 2 前項第1号又は第4号から第9号までに規定する職又は事務のうち、試験の免除科目を同じくする職又は事務の2以上に従事した者に対しては、それぞれ当該職又は事務についてこれらの号に規定する年数を10年とする割合により年数を換算してこれらの職又は事務の2以上に従事した期間を通算した場合に、その期間が10年以上になるときは、その申請により、税理士試験において当該科目の試験を免除する。この場合において、第1号又は第8号若しくは第9号に規定する職又は事務に従事した者については、当該職又は事務に従事した期間を税法に属する科目のうち国税に関するもの又は地方税に関するもののいずれかを免除する他の事務に従事した期間に通算することができるものとする。

税理士試験における科目免除の取扱い 第7条、8条

資格取得の態様
税 法 会 計 学









簿





税理士試験 1科目選択合格 2科目選択合格 全2科目合格



















修士 税法2科目免除 1科目選択合格 全2科目合格
会計学1科目免除 1科目選択合格 2科目選択合格 1科目選択合格
博士
教授
税法免除 免 除 全2科目合格
会計学免除 1科目選択合格 2科目選択合格 免 除
公認会計士試験合格者等※2 1科目選択合格 2科目選択合格 免 除




地方税免除 1科目選択合格 免 除 全2科目合格
上記+指定研修修了 免 除
税法又は国税免除 免 除 全2科目合格
上記+指定研修修了 免 除
弁護士(有資格者を含む) 資格付与
公認会計士(有資格者を含む)※4 資格付与
  1. ※1大学等の教授、准教授、講師の職にあった期間が通算して3年以上の者及び博士の学位取得者については、その学問領域が税法科目等の場合は税法科目の全部を、会計学科目等の場合は会計学科目の全部を免除する(法8①一二)が、修士の学位取得者については、免除科目のうち1科目の合格を条件とする(法7②③)。
  2. ※2公認会計士試験の論述式による会計学の科目について試験の免除を受けた者のほか、会計士補(会計士補となる資格を有する者を含む。)も同様の取扱いとなる。
  3. ※3国税職員のうち国税の賦課または立法に関する事務に従事した期間が通算して10年以上になる者、それ以外の国税の事務に従事した期間が通算して15年以上になる者については、国税科目を免除する(法8①四五)。
    地方公務員のうち地方税の賦課または立法に関する事務に従事した期間が通算して10年以上になる者、それ以外の地方税の事務に従事した期間が通算して15年以上になる者については、地方税科目を免除する(法8①六七)。
    地方公務員のうち地方税の賦課または立法に関する事務に従事した期間が通算して15年以上になる者、それ以外の地方税の事務に従事した期間が通算して20年以上になる者については、税法科目を免除する(法8条①八九)。
    国税職員及び地方公務員(地方税の賦課または立法に関する事務に限る)として23年以上、地方公務員(前記以外の地方税に関する事務)として28年以上事務に従事した者で、官公署における国税若しくは地方税に関する事務を管理し、若しくは監督することを職務とする職又は国税若しくは地方税に関する高度な知識若しくは経験を必要とする事務を処理することを職務とする職として財務省令で定めるもの(係長以上の職、国税調査官、国税徴収官など)に在職した期間が通算して5年以上になるもののうち、国税審議会の指定した研修を修了した者については、会計学科目を免除する(法8①十)。
  4. ※4公認会計士は、公認会計士法16条1項に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、一定の税法に関する研修を修了した公認会計士とする(法3③)。
    なお、平成29年4月1日以後に公認会計士試験に合格した者について適用され、同日前に公認会計士試験に合格した者については、なお従前の例による(改正法附則136①)。

試験の科目別合格制度

税理士試験においては、いわゆる科目別合格制度が採用されており、必ずしも全科目を一回の試験で合格することを必要とせず、受験科目1科目ごとにその成績を判定し、その科目について満点の60パーセント以上の成績を得ていれば、以後の税理士試験では、その合格点に達した科目の試験は免除されることとなる(法7①、令6)。この試験免除の適用に当たっては有効年数はないことから、何年間にわたってでも、必要とされる5科目の受験科目について、それぞれ合格していけば税理士となる資格を取得することができる。
合格点に達した科目については、受験者にその旨が通知され、次回以降の税理士試験において、その科目の試験の免除を受けようとする者は、免除を申請する科目を税理士試験受験願書に記載し(規2の4②)、免除を受ける資格を証する書面として合格点に達した旨の通知書を添付することを必要とする(参考 「税理士試験における科目免除の取扱い」)。

修士学位等取得者

税法又は会計学に属する科目等に関する研究により、学校教育法104条に規定する修士の学位又は学位規則5条の2に定める修士(専門職)の学位若しくは法務博士(専門職)の学位を授与された者が、税法2科目の免除又は会計学1科目免除を受けるには、その研究がそれぞれの科目に関するものであるとの国税審議会の認定を必要とする。

国税職員に対する指定研修

指定研修とは、次の要件(法8①十、規2の8)を満たす研修で、国税審議会が指定したものをいう。なお、指定研修は、国税審議会が1年に1回以上検証し、指定した場合は、その旨が官報に公告される(参考「国会議事録(抄)平成13年5月23日衆議院財務金融委員会(質問・答弁)」)。
①官公署がその職員に対し必要な職務上の訓練として行う研修であること。
②法6条2号に規定する会計学に属する科目(以下「会計科目」)を必修とする研修であること。
③会計科目について、高度の研修を行うものであること。
④前号に規定する研修の内容を習得するのに必要かつ十分な研修時間が確保されていること。
⑤会計科目に係る研修の効果を測定するために試験が行われ、その試験に合格することが研修の修了要件とされていること。

【国会議事録(抄)】平成13年5月23日衆議院財務金融委員会(質問・答弁)
日野市朗委員(民主党)
国税職員の財務省令で定める指定研修ということになっていますが、これは指定研修を受けて、そしてその試験を受けて、それに合格すれば資格を得るという形になるわけですね。これはもし落ちたらどうなるんですか。

大武健一郎政府参考人(国税庁次長)
指定研修の際の試験に不合格となりますと、当然のことながら資格は得られないということになるわけでございます。

日野市朗委員(民主党)
そういう例は今まであったんでしょうか。かなり厳しい試験をやるようなふうにも聞いているんですが、厳しい研修、厳しい試験。どうですか。

大武健一郎政府参考人(国税庁次長)
例えば御議論の大変ありました通信研修会計学で申しますと、税務職員相当程度の簿記知識を有している、そして10年以上税務実務を経験している職員を対象に6カ月間研修をいたしまして卒業試験を受けるということなんですが、特にことしの場合には、御存じのとおり企業会計がかなり変わったものですから、非常に合格率が悪くて、合格率6割強ということで、4割ぐらいの方は通らなかったということでございます。

日野市朗委員(民主党)
その試験はまた受けることができるわけですか。

大武健一郎政府参考人(国税庁次長)
再度受験することは可能ですが、たしか、連続して落ちますともう一度研修受け直しということになるかと存じます。