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第4条欠格条項

次の各号のいずれかに該当する者は、前条の規定にかかわらず、税理士となる資格を有しない。
一 未成年者 二 成年被後見人又は被保佐人 三 破産者で復権を得ないもの 四 国税若しくは地方税に関する法令又はこの法律の規定により禁錮以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しないもの 五 国税若しくは地方税に関する法令若しくはこの法律の規定により罰金の刑に処せられた者又は国税犯則取締法(明治33年法律第67号)(地方税法において準用する場合を含む。)若しくは関税法(昭和29年法律第61号)(とん税法(昭和32年法律第37号)及び特別とん税法(昭和32年法律第38号)において準用する場合を含む。)の規定により通告処分(科料に相当する金額に係る通告処分を除く。)を受けた者で、それぞれその刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなつた日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過しないもの 六 国税又は地方税に関する法令及びこの法律以外の法令の規定により禁錮以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から3年を経過しないもの 七 懲戒処分により税理士業務を行うことを禁止された者で、当該処分を受けた日から3年を経過しないもの 八 国家公務員法(昭和22年法律第120号)、国会職員法(昭和22年法律第85号)又は地方公務員法(昭和25年法律第261号)の規定により懲戒免職の処分を受け、当該処分を受けた日から3年を経過しない者 九 国家公務員法若しくは国会職員法の規定による懲戒免職の処分を受けるべき行為をしたと認められたことにより退職手当支給制限等処分(国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)第14条第1項第3号に該当することにより同項の規定による一般の退職手当等(同法第5条の2第2項に規定する一般の退職手当等をいう。以下この号において同じ。)の全部若しくは一部を支給しないこととする処分又は同法第15条第1項第3号に該当することにより同項の規定による一般の退職手当等の額の全部若しくは一部の返納を命ずる処分をいう。以下この号において同じ。)を受けた者又は地方公務員法の規定による懲戒免職の処分を受けるべき行為をしたと認められたことにより退職手当支給制限等処分に相当する処分を受けた者で、これらの処分を受けた日から3年を経過しないもの 十 弁護士法(昭和24年法律第205号)若しくは外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法(昭和61年法律第66号)、公認会計士法、弁理士法(平成12年法律第49号)、司法書士法(昭和25年法律第197号)、行政書士法(昭和26年法律第4号)、社会保険労務士法(昭和43年法律第89号)又は不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)の規定による懲戒処分により、弁護士会からの除名、公認会計士の登録の抹消、弁理士、司法書士若しくは行政書士の業務の禁止、社会保険労務士の失格処分又は不動産鑑定士の登録の消除の処分を受けた者でこれらの処分を受けた日から3年を経過しないもの(これらの法律の規定により再び業務を営むことができることとなつた者を除く。) 十一 税理士の登録を拒否された者のうち第22条第4項の規定に該当する者又は第25条第1項第1号の規定により税理士の登録を取り消された者で、これらの処分を受けた日から3年を経過しないもの

欠格条項に該当する場合、税理士試験合格者等の税理士となる資格を得た者であっても、税理士となる資格を有しない。税理士は、申告納税制度のもと「納税義務者の信頼にこたえ、納税義務の適正な実現を図る」という極めて重要な公共的使命を持っている。したがって、本条のいずれか一つに該当した場合は、税理士としての適格性を欠き、税理士となる資格を有しない(参考「欠格条項のまとめ」)。
なお、既に税理士登録をしている者であっても、欠格条項に該当するときは税理士登録を抹消される(法26①四)。
平成26年の改正において、この欠格条項に、「国家公務員法若しくは国会職員法の規定による懲戒免職の処分を受けるべき行為をしたと認められたことにより退職手当支給制限等処分を受けた者又は地方公務員法の規定による懲戒免職の処分を受けるべき行為をしたと認められたことにより退職手当支給制限等処分に相当する処分を受けた者で、これらの処分を受けた日から3年を経過しないもの」が追加された(法4九)。
「退職手当支給制限等処分」とは、国家公務員退職手当法14条1項3号に該当することにより同項の規定による一般の退職手当等(同法5の2②に規定する一般の退職手当等をいう。)の額の全部若しくは一部を支給しないこととする処分又は同法15条1項3号に該当することにより同項の規定による一般の退職手当等の額の全部若しくは一部の返納を命ずる処分をいう。つまり、退職後において、公務員としての在職期間中における非行行為が発覚した場合に行われる、退職手当の支給を制限する処分又は返納を命ずる処分である。
国家公務員法、国会職員法又は地方公務員法の規定によりその在任期間中に懲戒免職の処分を受けた場合については、改正前においても3年間の欠格期間が設けられていたが、非行時が公務員であり、その事実が退職後に発覚した場合には、懲戒処分ができないことから、これまでは、同様の非行行為を行っていたにもかかわらず処分時の身分が公務員であるか否かにより著しく均衡を欠く状態となっていた。
このような不均衡を是正するため、平成26年の改正において、登録拒否事由の見直しと合わせ、退職手当支給制限等処分又は退職手当支給制限等処分に相当する処分を受けた者についての欠格条項が新設された。

欠格条項のまとめ 第4条

適用法令 内 容 期 間
民法 未成年者 ※1 成年に達するまで
成年被後見人 ※2 開始の審判の取消しまで
成年被保佐人 ※3
破産法 破産者 ※4 復権を得るまで
国税若しくは地方税に関する法令
税理士法
禁錮以上の刑に処せられた者 ※5 執行終了等から5年を経過するまで
※6
罰金の刑に処せられた者 ※7 執行終了等から3年を経過するまで
※6
国税犯則取締法、関税法、とん税法、特別とん税法 通告処分を受けた者
その他の法令 禁錮以上の刑に処せられた者 ※5
税理士法 業務禁止の処分を受けた者 ※8 処分の日から3年を経過するまで
虚偽記載申請により chapter_1_4.html 登録の拒否又は取消し処分を受けた者
国家公務員法、国会職員法又は地方公務員法 懲戒免職の処分を受けた者 ※9 処分の日から3年を経過するまで
懲戒免職の処分を受けるべき行為により、退職手当支給制限等処分又は退職手当支給制限等処分に相当する処分を受けた者
弁護士法、公認会計士法等 ※10 除名、抹消等
  1. ※1年齢20歳未満の者(民法4)
  2. ※2事理弁識能力を欠くとして家庭裁判所より後見開始の審判を受けた者(民法7)
  3. ※3事理弁識能力が著しく不十分として家庭裁判所より保佐開始の審判を受けた者(民法11)
  4. ※4破産手続開始の決定を受けた者(破産法30)
  5. ※5死刑、懲役及び禁錮をいう。(刑法9)
  6. ※6刑に処せられた者でその刑の執行を猶予されている者から税理士登録申請書が提出された場合には、それぞれ欠格事由に該当するものとして、登録が拒否されることとなる。(法22①、基通4-4)
  7. ※7原則1万円以上をいう。(刑法15)
  8. ※8財務大臣は、税理士法に違反した税理士に対し、「税理士業務の禁止の処分」を行うことができる。
    この処分は、当該処分を受けた税理士が資質に欠けると認めて行われるものである。
  9. ※9公務員としてふさわしくない行為をしたことにより、免職処分を受けた者については、税理士の社会公共的使命に照らし、税理士資格を認めることはできないとの趣旨から規定されている。
  10. ※10弁護士法、公認会計士法、弁理士法、司法書士法、行政書士法、社会保険労務士法又は不動産の鑑定評価に関する法律の規定をいう。